前払い地代方式を活用した賃貸住宅事業を2月から開始・・・旭化成ホームズ
旭化成ホームズ(東京都新宿区)とその子会社の旭化成不動産(東京都新宿区)は、30年分の借地代を地主に対し一括前払いする定期借地権を利用した賃借住宅事業「土地活用30年一括借り上げシステム」を来月1日から開始する。平成18年度中に200戸の建設を目指している。
これまで旭化成ホームズでは、都市部を中心に「へーベルメゾン」のブランド名で、賃貸住宅の建築請負事業を展開してきた。その際、旭化成不動産が建物を一括借り上げする「30年一括借り上げシステム」を地主に提案していた。
「しかし、個人の地主さんですと『アパート経営は興味があるが、少しでもリスクがあるのは嫌だ』という人もいます。そこで、旭化成不動産が建物を借り上げるのではなく、建物を所有、経営し、地主さんは地代を受け取る、という方式を開始することにしました」(旭化成ホームズ広報室)
このシステムは、旭化成不動産が30年後の建物譲渡特約を設定した定期借地契約によって地主から土地を借り受け、賃貸住宅を建設するもの。その際に地主は30年分の地代を一括して前払いで受け取ることも可能だ。
全額前払いの場合、地主は30年間の定期借地権に見合う対価を一括して受領でき、リスクを回避しながら土地を手離すことなく資金の調達が可能になる。
「資金は自宅の建て替えやリフォーム、投資用不動産の購入、相続税の支払いなど自由に使えます。また、地代は、前払い分と月払いを自由に選択できます。例えば価格の値上がりが見込める土地の場合には、月払い制にして、地価の変動に合わせた形で地代を変更する、といったことも可能です」(旭化成ホームズ広報室)
同様のシステムはこれまでも数社が取り組んでいたが、権利金や保証金の税務上の取り扱いの問題で普及していなかった。しかし、平成17年1月に、国税局より、一定要件を満たせば用途を問わずに定期借地権設定時の一時金を前払い賃料と認める旨の見解が示されたことで、地主は一時金を取得しながら前受け金として各年ごとに当該年度の賃料相当額を所得計上することが可能となった。

