中古住宅市場拡大うながす「住生活基本法」が成立
単なる住宅供給ではなく安全性や品質向上に重点を置いた政策への転換を目指す住生活基本法が6月2日、参院本会議で可決、成立した。近く、施行する。「量から質」への住宅政策の転換は、賃貸住宅市場にも少なからず影響を与えるとみられる。
具体的には中古住宅流通に関する基本計画が注目される。2015年までに中古住宅流通量を倍増させるとあり、中古住宅取引にかかる減税措置の拡充など税制面から後押しする。
また、国や自治体に対して10年先の耐震化率やバリアフリー化率の達成目標が盛り込まれ、住宅の買い替えにともなうリフォームの機会も増えると考えられる。
他にも耐震強度偽装事件を受け、民間の住宅関連事業者に対し、設計、建設、販売などの各段階で、安全性や品質を確保する責務があると明記。国や自治体に対して、質の高い住宅流通を円滑にするための市場環境の整備を求めている。
この法案成立を見越し、社団法人住宅生産団体連合会(東京都港区、以下住団連)は、昨年6月に提言『住宅基本法の制定に向けて』を公表していた。
「同法は日本の住宅環境を改善していくための根幹となります。7月に発表され、9月ごろに閣議決定される見通しの住生活基本計画やその後の施策が具体的な改善を実現していきます。この具体的な施策について提言するため、住団連としてアンケート回収による世論調査を行っています」(同連合会広報部長矢部徹氏)
法案成立が確実視されていた今月1日には、同連合会の総会で発表した平成18年度事業計画の中で、同法の基本理念を実現させるために求めていく施策を明らかにした。具体的には住宅ローン減税や旧耐震住宅の建て替えを促進する税制を提言する方針だ。(6月12日号)

