J-REITの海外不動産組み入れ活性化策まとまる
国内のREIT(不動産投資信託)による海外不動産への投資促進など、不動産投資市場の活性化策をまとめた報告書の大筋が固まった。国土交通大臣の諮問機関、国土審議会が、7月5日に最終報告書を発表する予定。アジア諸国など海外の不動産投資市場との競争が激しさを増すなか、日本の競争力を維持するのが狙いだ。国土交通省はこれを受けて、近く「海外不動産投資鑑定評価ガイドライン(仮称)」の作成に入る。
国内のREITによる海外不動産への投資は法的には制限されていないものの、現実にはこれまで1件も実施されていない。
「実際に組み入れる場合には、中国やインドなど経済発展は著しいが法制度や評価方法が複雑な国ではなく、ある程度日本の基準と近しい米国やオーストラリアなどになるでしょう。しかし、実際に組み入れられるようになるのはまだ準備が整っているとはいえません。かなり先の話になるのではないでしょうか」(ADインベストメント・マネジメント・松崎寛取締役)
REITが不動産を取得する場合、国内の関連法規に従って専門家の鑑定評価を実施する必要がある。しかし制度や慣習の異なる海外での適正な評価は難しく、実務上のネックとなっている。そこで審議会の報告書では、国内の不動産鑑定士が現地の専門家と連携して海外不動産を鑑定する場合などを想定し、体制整備のあり方や留意点をガイドラインとして示すよう国に提言する。(7月10日号)

