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「敷引き無効」判決が近畿エリアに与える影響・・・大阪高裁

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 入居時に「敷金」として一定の金額を支払い、そこから契約に定められた金額を差し引く「敷引き」を無効とする判決が、大阪高裁で下された。この「敷引き」は、京都を除く近畿圏で行われている。高裁レベルで初となる「敷引特約無効」判決の内容と影響を取材した。


 今回、判決が下された件の借主は、平成13年8月、大阪府堺市内の賃貸マンションに入居。賃料8万3000円に対して、駐車場の保証金を含む敷金62万6400円、敷引金50万円を条件に契約した。約3年間の入居期間を経て、退去の際、敷金が返還されなかったことを不服として貸主を堺簡易裁判所に提訴し、一審では借主の全面勝訴となった。

 続く二審の大阪地裁でも、敷引特約は無効と判断され、修繕費用11万6130円を差し引いた51万円を返還するよう貸主に命じていた。

 7月26日に下された大阪高裁の判決でも、大阪地裁の判決を支持し、貸主側の上告を棄却した。

 今回の判決について、敷金問題研究会(大阪府大阪市)共同代表の増田尚弁護士はこう話す。

 「敷引制度を無効とする判決が上告審で下されたのは今回が初めて。その意味で今回の判決が持つ意味は大きい。二審の大阪地裁が消費者契約法を根拠にしているように、何の根拠もなくこれだけの金額をとる敷引制度は成り立たなくなってきているのではないか」

 今回の敷引き額は、敷金の83%、賃料の6カ月以上に該当する。近畿圏で行われている敷引制度一般から見れば、高めの設定になるようだ。

 今回の判決を大阪の管理会社はどのように捉えているのだろうか。

 「常識的に考えて、83%の敷引きは多すぎる。近年の消費者保護の流れの中では、敷引特約そのものではなく、この件については時代の流れとして妥当ではないか」(財)日本賃貸住宅管理協会 関西支部連合副会長・大美威之氏)

 昨年7月、神戸地裁で敷引特約を無効とする判決が出てからは、近畿圏でも敷金・礼金制度を取り入れる管理会社が増えている。

 「今回は高裁判決なので、これまでとは重みが異なる。敷金の83%という高い割合の敷引きはこれから見直すようになるだろう。とはいえ、敷引制度そのものがなくなるとは思わない」(大美氏)
 (8月7日号)


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