ふじみ野市
ふじみ野市(ふじみのし)は埼玉県南西部にある人口約10万人の市。2005年10月1日に上福岡市と入間郡大井町が合併して誕生した。
合併までの地域の歴史
農村地帯だったふじみ野市域は、東武東上線と上福岡駅が開通・開設されたことを契機に都市の芽が出始め、上野台、霞ヶ丘の両団地の建設によって急激に都市化が進み、東京のベッドタウンとして人口が急増した。当時の旧上福岡市は全国で最も人口密度が高い市として注目された。少子化が進む中、現在でも一部の小中学校では生徒・児童数が増え、クラスの数を増やしている学校もある。
その後ふじみ野駅が開業すると、畑作地帯であった同駅周辺の開発が急激に進み、超高層マンションや日本初のアウトレットモール(リズム)などが建設された。旧大井町は埼玉県内で最も人口増加率の高い町として、また全国で最も人口密度の高い町として知られるようになった。
2市2町の合併協議
1990年代前半から東入間青年会議所を中心に、上福岡市、大井町、富士見市、三芳町の合併運動が推進されてきた。
* 警察や消防、ゴミ処理の管轄が同じ、市街地に境界線が走り、非能率であることなどが、理由であった。
特に熱心であったのが上福岡市で、「合併できさえすれば、新市の名称や、新庁舎の位置には拘らない」と表明していた。また、合併時に国から給付される合併債で、上福岡市の財政赤字を解消させることも目的としていた。
一方で、最も消極的なのが、三芳町であった。それには以下のような理由があった。
* 町内に関越自動車道や国道254号線が走り、物流倉庫や町工場からの固定資産税収入が潤沢である。
* マンション群にも区長制度を適用し、110年間培ってきた地域社会の枠組みを変えたくない。
2市2町による合併協議会において合併後の市名として「ふじみ野市」が使用されることが決まったが、2004年に実施された住民投票の結果は以下の通りとなり、合併協議は破綻した。
* 富士見市では賛成が上回った。
* 上福岡市では賛成が上回っていたものの、法定投票率に届かず、不成立。
* 大井町は、不成立の上、反対が上回っていた。
* 三芳町では、成立した上、反対が上回っていた。
合併を推進してきた保守系議員たちは、合併はほぼ実現すると読んでいただけに、困惑の色を隠さなかった。と同時に、ほとんどが合併推進を断念した。三芳町の林孝次町長は、実は私的に反対派の集会に足を運んでおり、反対が上回ったときには、「三芳町は独立独歩で行く」と単独市制実現を目指す意向を表明した。
ただ、三芳町は、2006年現在人口約35000人。駅もなく、中核商業地もなく、富士見市内にある鶴瀬駅やみずほ台駅を中心に新市街が広がったことを考えると、単独市制はかなり困難だと言えるだろう。
大井町も、2005年に実施された国勢調査で、人口が5万人を超えるようなら、単独市制を窺っていたようであるが、48000人と及ばなかった。
上福岡市と大井町の合併
その後、改めて上福岡市と大井町とで合併協議が進められ、1市1町での合併が行われることとなり、公募により最多得票を得たふじみ野市を市名とすることとした。しかし、市名の由来となった東武東上線ふじみ野駅はふじみ野市ではなく富士見市にあり、また名前が類似していて紛らわしいことから、富士見市はこの市名を使用することを批判している。にも拘らず、新市名にふじみ野市を採用したことは、将来的には2市2町合併の仕切り直しを検討しているからだともされる。なお、その他候補に挙がった市名は、「大福市」「栄市」「西さいたま市」などであった。
住所表記
* 上福岡市中央・入間郡大井町中央・上福岡市武蔵野・入間郡大井町大字武蔵野は重複する為、次のように町名が変更となった。
o 上福岡市中央→ふじみ野市福岡中央
o 入間郡大井町中央→ふじみ野市大井中央
o 上福岡市武蔵野→ふじみ野市福岡武蔵野
o 入間郡大井町大字武蔵野→ふじみ野市大井武蔵野
* 上記以外は下記の例のように変更となった。
o 例1:上福岡市大字福岡→ふじみ野市福岡
o 例2:上福岡市福岡→ふじみ野市福岡
o 例3:入間郡大井町大字大井→ふじみ野市大井
o 例4:入間郡大井町大井→ふじみ野市大井
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

