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多摩区

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多摩区(たまく)は、川崎市を構成する7区のうちのひとつ。

北は多摩川を境に東京都と接し、南には多摩丘陵が広がる。多摩川梨の生産で有名である。

地理

概容

川崎市の北部に位置する。区の北は多摩川で東京都と境を接する。南には多摩丘陵が広がり、生田緑地は市民の憩いの場となっている。

歴史・沿革

古代

* 古墳時代 - 多摩川周辺に古墳が築造される。
* 飛鳥時代 - 律令制の下、武蔵国橘樹郡、多磨郡、都筑郡が設置される。

中世

* 平安時代末期 - 稲毛三郎重成が、枡形城に拠点を構え治める。この頃より江戸時代まで稲毛領と呼ばれる。
* 鎌倉時代初期 - 稲毛三郎重成の子、小沢小太郎重政が小沢城に拠点を構える。
* 室町時代 - 寺尾若狭守が寺尾城を築城。
* 1504年9月 - 立河原の戦い。北条早雲が山内上杉氏を攻める為、枡形城に入る。
* 1530年6月 - 小沢原の戦い。小沢城が後北条氏の拠点として利用される。

[近世

* 1590年 - 多摩川大洪水、流路が大きく北へ変わる。
* 1609年 - 小泉次太夫、六郷用水、稲毛・川崎ニヶ領用水上河原幹線を完成。
* 1629年 - 筧助兵衛、ニヶ領用水宿河原幹線を完成。
* 1690年 - 菅村が多摩郡より橘樹郡に編入。
* 1725年 - 稲毛領52ヶ村が御鷹場となる。
* 1782年 - 関東地方に大地震
* 1786年 - 多摩川洪水、猪方村堤(現:狛江市)の堤防決壊。
* 1787年 - 天明の大飢饉、登戸でも打ち壊しが起きる
* 1790年 - 多摩川洪水、矢ノ口(現・稲城市)・菅村境の堤防決壊、中野島村では人家が流失、登戸下流では床上4尺の浸水
* 1791年 - 多摩川流域で梨の栽培が始まる
* 1809年 - 多摩川出水、堤防120間余大破
* 1810年 - 宿河原村字船島の稲毛・川崎ニヶ領用塩樋床替、以前の場所より145丁上流になる。
* 1825年 - 猪方村堤(現:狛江市)8箇所切断、新堤築立
* 1831年 - 寺子屋が普及
* 1855年11月 - 安政の大地震
* 1859年 - 多摩川満水、周辺11ヶ村に被害

近代

* 1868年 - 東京府、神奈川県が設置
* 1871年 - 廃藩置県、世田谷が東京府と神奈川県にわかれる。
* 1875年 - 中野島村が多摩郡より橘樹郡に編入。生田村が成立。
* 1878年 - 郡区町村編制法により行政区画としての橘樹郡が編成される。
* 1889年4月 - 町村制により橘樹郡に向丘村[2]、稲田村[3]が成立。橘樹郡生田村に高石村、金程村、細山村が編入
* 1889年4月 - 都筑郡に柿生村・岡上村が成立。[5]
* 1893年9月 - 大師河原(現川崎市川崎区日の出町)で当麻辰次郎が他の梨とは違う品種を発見し「長十郎」と名付ける。
* 1894年 - 川崎街道が県道となる。
* 1898年9月 - 多摩川出水、宿河原取入口大破損
* 1910年 - 多摩川氾濫。稲田村など5ヶ村民が村区域変動で争う。宿河原の一部が切れて、狛江と地続きになる。
* 1912年4月 - 府県境界変更により多摩川を東京府と神奈川県の境とし、上布田の飛び地、下布田の飛び地、和泉の飛び地が稲田村に編入、宿河原の飛び地が狛江村に転出。
* 1912年 - この頃より稲田村、生田村で梨・桃の栽培が盛んになる。
* 1920年 - 多摩川砂利鉄道が南武鉄道となる。
* 1923年9月 - 関東大震災
* 1924年7月 - 川崎市が成立。(現在の多摩区にあたる地区は橘樹郡のまま)
* 1926年 - 向ヶ丘遊園開園
* 1927年 - 小田急線、新宿-小田原間の運転開始、豆汽車開業
* 1927年 - 神奈川県が「二ヶ領用水改良事業」を計画
* 1928年 - 登戸郵便局で電話業始まる
* 1929年12月 - 南部鉄道(現:JR南武線)全通 
* 1932年6月 - 稲田村が町制施行して稲田町となる。
* 1935年 - 多摩川原橋が開通により、「上布田の渡し」が廃止、「下菅の渡し」と「矢野口の渡し」が結合し「菅の渡し」となる。
* 1936年 - 「二ヶ領用水改良事業」に基づく用水路工事開始
* 1938年10月 - 橘樹郡の稲田町、向丘村、生田村が川崎市に編入される。
* 1939年4月 - 都筑郡柿生村、岡上村を川崎市へ編入。
* 1940年 - 「堰の渡し」廃止
* 1941年3月 - 二ヶ領上河原堰の改造工事に着手
* 1944年 - 南武線が国鉄になる。
* 1945年6月 - 二ヶ領上河原堰完成

現代(多摩区発足以前)

* 1949年5月 - 二ヶ領宿河原堰完成(コンクリートの固定堰)
* 1950年3月 - 豆電車開業
* 1951年 - 川崎市稲田公民館(後の多摩区民館)完成
* 1952年5月 - 川崎市稲田公民館に図書室を開設。
* 1953年 - 「多摩水道橋」完成、「登戸の渡し」廃止
* 1960年 - 宿河原堤の桜植樹開始
* 1960年 - 多摩川梨もぎとり連合会発足
* 1961年 - 登戸電報電話局開設
* 1962年4月 - 神奈川県警稲田警察署開設。
* 1963年10月 - 稲田図書館開館
* 1964年 - 稲田保険所ができる。
* 1964年9月 - 読売ランド開園
* 1966年4月 - 小田急向ヶ丘遊園モノレール線開通
* 1966年 - 二ヶ領用水、矢上川、平瀬川などで水があふれ、または決壊、床上浸水の被害。
* 1966年 - 南武線複線化
* 1966年 - 多摩川、一級河川に
* 1967年 - 日本民家園開園
* 1969年 - 東名高速道路開通
* 1970年 - 多摩川サイクリングコース開設
* 1971年4月 - 京王相模原線、京王多摩川駅〜京王よみうりランド駅間(2.7km)開業

現代(多摩区発足後)

* 1972年4月 - 川崎市の政令指定都市移行に伴い、多摩区発足。政令都市化に伴い稲田公民館、稲田図書館、稲田保健所、稲田警察署がそれぞれ多摩区役所・多摩区民館、多摩図書館、多摩保健所、多摩警察署に名称変更。
* 1973年 - 菅の渡しが廃止
* 1975年 - 住居表示施行に伴い高津区より長尾が編入。
* 1975年9月 - 多摩川水害で狛江市側住宅流失。ニヶ領宿河原堰を爆破。
* 1977年11月 - 多摩図書館新築開館し, 対面朗読室を設置。
* 1978年 - 多摩自然遊歩道完成
* 1982年7月 - 麻生区を分区
* 1988年6月 - 川崎都市計画事業登戸土地区画整理事業施行条例施行
* 1989年2月 - 川崎都市計画事業登戸土地区画整理審議会会議要綱制定
* 1995年 - 多摩川梨もぎとり連合会解散
* 1997年 - 多摩区総合庁舎開庁
* 1999年3月 - 可動式のゲートを備えた二ヶ領宿河原堰完成
* 1999年 - 生田緑地内に川崎市岡本太郎美術館開館
* 2001年2月 - 小田急向ヶ丘遊園モノレール線廃止
* 2002年3月 - 向ヶ丘遊園閉園(バラ園は市に移管され生田緑地の一部となる)

多摩川梨(稲毛梨)

* 嘗ては「稲毛梨」として東京市場の名産品として評判であり、1932年に「稲毛梨」から「多摩川梨」に名称を変更した。1952年に「多摩川果物協同組合連合会」が設立され「多摩川梨」の生産が拡大された。1960年に「多摩川梨もぎとり連合会」が発足し1980年代までは「梨もぎとり園」も多く存在し観光客も来ていた。現在は生産農家が減り路上販売が主である。
* 品種の変遷 - 多摩川流域で見つかった品種「長十郎」が多摩川梨の代名詞であったが、後に「二十世紀」と勢力を二分するようになり、1980年代以降は「幸水」「豊水」「新高」「多摩」などが主流品種となっていった。
o 長十郎、二十世紀、幸水、豊水、菊水、新水、旭、新世紀、新高、新星、稲城、多摩、あきづき

宿河原桃

* 嘗て「宿河原桃」は東京市場の名産品として評判であったが、1961年をピークに生産は減り、1970年代まではまだ主要な農産物であったが、現在は激減した。

のらぼう菜(野良坊菜)

* 川崎市多摩区菅地区で自家消費用で栽培されていた洋種ナタネに分類されるアブラナ科の野菜。近年はテレビ、新聞等で取り上げられ、多摩区の新たな名産品となりつつある。
* 多摩区以外では東京都あきる野市などでも栽培が盛んである。

多摩区を舞台とする作品

* 巨人の星 - 巨人軍宿舎が星飛雄馬と伴宙太の生活の場となった。
* ウルトラセブン - 第8話「狙われた街」でメトロン星人が向ヶ丘遊園駅に自動販売機を設置する。ダンとアンヌが張り込みをしていた喫茶店は今のケンタッキーの辺り。
* 飛び出せ!青春 - 向ヶ丘遊園駅北口が生徒たちの最寄駅として多々登場。
* 仮面ライダーV3 - 少年ライダー隊本部がある(劇中の郵便物に記載がある)。
* 高校教師(1974年版) - 向ヶ丘遊園駅北口にあった「喫茶・林道」が生徒の実家の設定で、登戸駅から向ヶ丘遊園駅周辺が度々登場。
* ツルモク独身寮 - 窪之内英策の漫画。劇中、小田急線喜多見駅から向ヶ丘遊園駅にかけての風景が登場する。
* ワタナベ - 窪之内英策の漫画。劇中、向ヶ丘遊園駅周辺の街並み、風景が登場する。
* ショコラ - 窪之内英策の漫画。漫画に舞台となったケーキ屋の建物のモデルとなったのは登戸の喫茶店「五線紙」(建替前)。
* 家なき子−主人公相沢すずの父、相沢悟志が住んでいたアパートの住所が登戸であった。
* NHKにようこそ!−主人公・佐藤達広が暮らす場所として登場。
* 超人計画−NHKにようこそ!の著者、滝本竜彦氏が生田に下宿した数年間を私小説とした。この体験がNHKにようこそ!や彼の作風に繋がる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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