電磁調理器
電磁調理器(でんじちょうりき)は、IH調理器とも呼ばれ、内部に存在するコイルの電磁誘導と鎖交磁束を利用し、金属を加熱し調理できる機械。ガスや火を使用せず、電気のみで稼動する。一般的には焜炉型をしている調理器具を言うが、IH炊飯器などの、同じ加熱原理を用いる機器を含めることがある。IHクッキングヒーターと言った場合は焜炉型の調理器を限定して指す場合が多い。
電気コンロ同様に燃焼式ではないため、室内の空気を汚さない、及び防火対策の簡略化(=内装制限の緩和)などのメリットがある。そして安定した加熱管理制御を得意とするため、スープなどの液体の加熱に適している。反面、鍋釜等をガラストップ(コイル)から遠ざけてしまうと、誘導加熱および鍋釜等の温度検出ができず加熱を停止させてしまうため、フライパンを使った場合に調理ムラを生じ易いといったネックがある。
ガスコンロでは炙れたスルメや海苔を炙れなくなってしまった。もっともガスコンロでも鍋検知機能があるものは炙れない。
電磁誘導を基本原理としているため当然であるが、電磁波(主に磁界、商用周波数帯および高周波帯)が発生する。一部の研究者などによる測定では、利用時に周辺にて電磁波を測定すると、国際的な電磁波の制限のガイドラインを超えることがあるという指摘がある。今のところ電磁波全般の健康への安全性・危険性は証明されていないが、一部の消費者団体などが安全性を問題視し始めており、その主張を扱った書籍も出版されている。それに対し、電力会社、メーカーや日本電機工業会(JEMA)では、安全である旨の主張を行っている。 →電磁波の生体への影響
また電磁調理器は、安全でエネルギー効率も良く簡単に使えるという事を「宣伝文句」として販売されているが、「宣伝文句」が必ずしも現実に即してるいるわけではないという主張も一部の消費者団体からなされており、2006年現在、そのメリット・デメリットについてメーカーや電力会社など利害関係者、国や民間の研究者、反対の立場である団体、専門機関などで研究が行われている。
また電磁調理器と都市ガス(13A)を使用するガスコンロを熱効率を考慮のうえ、同じ熱量の加熱で排出される二酸化炭素排出量で比べた場合、発電等も含めたトータルではIH調理器の方が排出量が大きいという主張もある。これは、調理として電力を使用する時間帯の主電源は火力発電であり、その1次エネルギーとして占める天然ガスを設定した場合において、発電効率及び送電ロスを加味した場合によるものとされている。
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